4月24日「Love music」小沢健二特集 文字起こし

(字幕:ファンの目線から1組のアーティストを掘り下げる「LINER NOTES」。

小沢健二氏は収録の場所にパークハイアット東京を指定した。)

 

小沢健二

今夜はブギーバック」を、えーっと、スチャダラパーと作った時に、おんなじ、あの、マンションに住んでいて。ところがそのマンションっていうのは、こう、鍵みたいなのがかからない、誰でも部屋にどこまでも来れちゃうやつだから。マスコミの人や一般の方が来てることが増えちゃって。それだけど突然引っ越しなんか出来ないから、それで、こことかいくつかのホテルに逃げ込んでいることが多くて。

今も上がってきて思ったんですけど、不思議なぐらい変わってなくて。あの変わらないエレベーターに乗って、変わらないタイミングであそこで一回止まって、エレベーターが開いて、新宿の街が外に見えてっていう時に、やっぱり「強い気持ち・強い愛」の歌詞を思い出しました。あー、ここだったなあ、と思って。「空へ高く映し出された高層ビルのすぐ下」っていうのを書いたなって。

東京はもうそういう「あそこでこれ書いたな、ここでこれ書いたな」っていうことの思い出ですごくいっぱいで。いつもどこかで書いては消し、書いては消し、やっていて。特に長く残る力のある曲を…書い、メロディを書いたとことか歌詞を書いたとこっていうのは、その時のことをものすごく鮮明に覚えていて、時間がスーッとゆっくりになるというか、その時に座ってた部屋の様子とかすごく思い出します。

 

fans of Kenji Ozawa:脚本家・演出家 三谷幸喜さんビデオレター

三谷「「流れ星ビバップ」という曲がありまして、僕はあのー、ほぼそれしか知らないです。」

(小沢:笑)

(1996年3月、HEY! HEY! HEY!の「流れ星ビバップ」ライブ映像が流れる)

三谷「堂本兄弟という番組が以前ありまして、あの番組って必ず歌を歌わないといけないコーナーがありまして、僕が歌ったらとんでもないことになるだろうという前提のもとに探した中で、ヒットしたのが小沢さんの「流れ星ビバップ」でした」

(2013年、堂本兄弟での「三谷ビバップ」映像流れる)

三谷「すごくポジティブな気持ちになれるっていう、で、こう、歌詞を書き出してみたんですけど(ホワイトボードに歌詞を書き出してある)、えー、まず書いてみて思ったのが、言葉が多い。言葉の洪水だと。 …最初は普通に書いてたんですけど最後もうこんな感じ(殴り書き)になるぐらい言葉が溢れているっていうのを改めて思いました。

(小沢:楽しげ)

三谷「普通は、だから、A(メロ)があってAダッシュ、B、行ってCぐらいなのが、どんどん先に行く、一回も元に戻らない、サビからサビへというか、そういう、こう、気持ちよさみたいなものをすごく感じました。で、何かに似てるなっていうことを思ったんです。この曲です。」(ホワイトボード反転)

(小沢:真剣に見入る。「おお〜」)

三谷「「天城越え(表記:越へ)」。石川さゆりさんのあの名曲、これもFまで行くんです。全部サビといってもいいぐらいな感じ。「天城越え」の場合はどんどんどんどんぬかるみにはまっていくみたいなそれを表現していて、こっち(流れ星ビバップ)はどんどんどんどん前向きにポジティブに明るい表現になってるんじゃないかと。

で、歌詞がですね、素晴らしい。"真夏の果実をもぎ取るように僕らは何度もキスをした"、"火花を散らす匂いとまぼろし"…まあ、まったく意味はわからないですけども、気持ちなんとなくこう伝わってくるみたいな。で、あんまりこんな表現聞いたこともない。

でもそれだけじゃなくて、僕が注目したいのは、"きれいな月"。普通こんなにストレートな表現はしない。だけど、たぶんあの方はあえて、シンプルな部分には力強さがありますから、このシンプルな"きれいな月"と"火花を散らす匂いとまぼろし"が同居している、そこにあの、小沢さんのすごさというか面白さがあるんじゃないかと。」

(一旦VTR終わり、ホテルの場面に戻る)

小沢「うわあ、すごい…すごいですね。言葉っていうのは誰でもそりゃ使うことはできるんだけど…その、すごく追求していくとどんどんどんどん技術が高くなって、感性が高くなってというものだと思うんですけど、言葉を三谷さんはよく知っているから、人の…他人の言葉の、うーん、中に、その奥の動作っていうか、どうしてこうしたか、みたいなことがやっぱり見えるんだと思いますね。

言葉っていうのは信じることができるものっていうか、きちんと自分がもがいてもがいてちゃんも選んで判断すれば、それが他の人…すごく同じように言葉をとらえている人にはやっぱり届くんだなっていうことを思います。

で、三谷さん、もうほんとに、たぶん「流れ星ビバップ」一曲聴いて、僕っていう人と"ガッ"てつながったんだと思います。僕も実は他の人に対してそういう風に感じることがあって、他のミュージシャンでも一曲聴いてもうほんとにそれでわかってしまって、だからもう先(の曲は)聴く必要ないというか、ある意味。それで今聞いていてやっぱりすごく、それをピックアップしてもらったことが、とても嬉しいですね。」

 

(字幕:小沢健二に聞きたいこと)

三谷「この"真夏の果実をもぎ取るように"というのは、"キス"にかかるのか、"何度"にかかるのかっていうのは、わたくし歌ってていつも悩むんです。作られた小沢さんに伺いたいんですが、この歌詞の本当の意味、歌い方をぜひ教えてください。」

小沢「"真夏の果実をもぎ取るように僕らは何度もキスをした"っていうのは、僕もあそこよく考えるんですけど、たぶん"キス"にも"何度"にも両方にかかるんだと思います。」

 

fans of Kenji Ozawa:女優 二階堂ふみさん

(小沢「あー、来た〜!笑」←嬉しそうw)

(小沢健二さんの好きな曲は?)

二階堂「いろいろ好きなんですけど、でもやっぱり「今夜はブギーバック」がすごい…好きですね」

(「今夜はブギーバック」MV流れる)

二階堂「女の子が聴いて、あーなんかこんなこと言われたいなぁとか、いろんな人がこう、少女に戻れる曲なのかなぁって…思って、」

(MV流れる)

二階堂「♪心変わりの相手は僕に決めなよ、っていうところが、えーステキー♡って思って」

(小沢「ははっ」←嬉しそう)

二階堂「そんな、、そんなこと…⁈っていう」

(小沢「あーっ」←嬉略)

二階堂「知り合いのヘアメイクさんから、私がたびたびニューヨークに行くことになって、小沢さんが若い世代の人を応援したいって仰ってたよ〜みたいなところで、そこからこう繋がりを持ちまして、お会いするかもってなってたんですけど、その時タイミングが合わなくて、日本にいらした時にお会いして。

なんか、自分の人生は一度きりなんだから、いろんなことを見て、感じて、そして知ることっていうことの大事さも影響を受けたところですね」

(字幕:小沢健二に聞きたいこと)

二階堂「小沢さんへの質問は、最近一番お腹を抱えて笑ったことは何だったでしょうか」

小沢「えーっと、3歳の子供を持ったことのある方はみなさ…みんなお分かりかと思いますが、毎日笑うことばっかりですね。さっき、それこそ子供とFacetime(良い発音)で話していたら、子供が、えーっと、

"明日学校行って、

明日学校行って、

明日学校行って…"

って繰り返すから、あ、なんか僕が離れてるから日本語苦手になって、リピートしちゃうのかなと思って聞いてたら、

"そしたらパパを空港に迎えに行くんだよ"

って言ったんですよ。それで、おおー、っと思って、それは、「明日学校に行く」っていう行為で1日っていうのを数えていて、"1日っていうのは行為の繰り返しである"、"明日学校に行くっていう単位もあるんだな"と思って、すごく面白かったです。」

 

(Q.日本のお笑いは見る?)

小沢「えーっと、お笑いは、残念ながら…、友達に動画を送ってもらって見たりするんですけど、えーっと、わからない部分がやっぱり多くて、ある意味お笑いのみんなの笑うツボっていうのを共有できなくなっているのは少し残念なんだけども、でもそれは、別の共有するものを持つための代償だなと思って。

「ケーキを食べて、しかも取っておくことはできない」って言うんですけど、英語で(笑)。両方はできないことなので、だから、残念だけれど、お笑いの理屈はたぶん僕は分かっていないです。でも他のことは、すごく分かっています。」

 

fans of Kenji Ozawa:フジファブリック 山内総一郎さん

山内「まあ、「ぼくらが旅に出る理由」っていう(曲)ですね、アレンジであったりストリングスであったりブラスであったり、すべてがもう完璧すぎて。」

(「ぼくらが旅に出る理由」MV流れる)

山内「あの、"しばし別れる"というところは、2度と別れるわけではなくてしばしのさよならというか、とにかくこの曲が持っている、死生観じゃないですけど、メッセージだったりそういうものが、僕にはすごく響いていた時期でもあったんで。

はじめて(ライブを)見させてもらったのが、2012年とかで、一番残っていることを言えば、新曲がめちゃくちゃいい曲っていう…。なんで、早く録音してくれないんだろうと思うぐらい、いい曲ばっかりっていうのが…」

小沢「山内くんが仰っているのは、「東京の街が奏でる」っていう曲と、「神秘的」っていう曲を、えー、2012年には新曲として出したので、そのことで。「神秘的」はようやく、「流動体について」のカップリングとして録音しました。

「東京の街が奏でる」も録音したいと思うんですけど、自信がないから録音しないのではなくて、録音するとなったらきちんとしようと思うから。でもきっといつか、どこかのスタジオで、いつか録音したいです。」

 

(字幕:小沢健二に聞きたいこと)

山内「歌録りの際に…ボーカルレコーディングの際に、何かこう、気を遣っていることとか、これは毎回やるな、というクセみたいなものはあるんでしょうか」

小沢「どういう風に音を録るかっていうその元の、マイク。マイクっていうのは、写真でいうカメラみたいなもので、マイクがあって、歌っていう動作があって、それをこうマイクが捉えるんですよ。その時にどういう風に捉えるかっていうのはすごく大事なことなので、きちんとマイクを当てて、こうやったらこういう音になるっていうのは、きちんとしたスタジオの中でモニターをするっていうのはすごく大事なんですね。

でもその代償は何かっていうと、じゃあそういうすごく人工的な空間で歌を歌わなきゃいけないっていう、そのジレンマがあって。本当はあの、家で、こうマイクを持って例えば歌ったりしたら、歌によってはそのほうが良いんだと思います。

でも、音をきちんと録るためにスタジオのの中に入るわけだから、なんか、無理に自然に歌おうとかじゃなくて、自分が、その自分の歌の写真を撮っている状況をなるべく楽しむようにしています。」

 

(字幕:歌い方について)

小沢「えーっと、歌い方は、そんなにどうしようこうしようっていう作為的なものは無いんですけれど、でもその時の歌い方っていうのはやっぱりあって。

「Eclectic」は「Eclectic」の歌い方だし、「強い気持ち・強い愛」は「強い気持ち・強い愛」の歌い方だし、やっぱり歌詞とかに合ったことをすればいいかなと思って。自分が書いたものを自分が読んでいるということなので。

上手いとか下手っていうのはほんとに分かんなくて、えー、僕は下手なんでとかって言うつもりもさほど無いんですよ。っていうのは、やっぱり言葉が…言葉、あるいは心情を届けるっていうのが歌の目的なので。それを達成できるかできないかだと思うんです。それを達成できる限りは、別に、それでいいんだと思います。」

 

fans of Kenji Ozawa:漫画家 岡崎京子さん(絵)

小沢「LINER NOTESでいろんな方がコメントを出してくださるっていう時だったんですけれど、とにかく、本当はコメントの中に岡崎京子さんがあるのがたぶん正しくて、岡崎さんはほんとに昔から僕のいいところを褒めてくれつつ、すごい何ていうのかなあ、わかってくれる…くださる人で。ただ、今、コメント出す…今、岡崎さんコメント出さないので。でもなんか岡崎さん入ってたらすごくいいねって思って、それで岡崎さんに聞いてみたら、「森」という、あの絵は「森」という、最終回がまだ未完のやつなんですけど、未完のやつの絵を貸してくださるということで、で、それの前で岡崎さんの好きな「ドアをノックするのは誰だ?」を演って、で、春の夜…にあれを聴いて、岡崎さんの絵を見るのがすごくいいかなと思って。それを一緒にGAMOさんとやったらすごく楽しいと思って。それで、「ドアをノックするのは誰だ?」です。」

 

「ドアをノックするのは誰だ?」演奏

メンバー紹介

小沢「小沢健二(挙手)。スカパラGAMO(GAMOさん:サムズアップ)。携帯電話(指差し)。そして絵は、岡崎京子(絵を指差しながら)。」

(岡崎京子さんの絵の前でアコースティックなドアノック演奏。)

 

fans of Kenji Ozawa:cero(荒内佑さん、高城晶平さん、橋本翼さん)

高城「作品によってけっこう、コンセプトっていうかやることを変えたりして、「毎日の環境学」なんてもうね、歌も無くなって、そういうのすらヒットチャートに乗っかったりとか、ちょっとした革命みたいなことを起こしているっていうのは、すごい面白いなあと思って。」

(小沢:照れくさそう(?))

橋本「パッと聴いて、まあ、キャッチーだから、オザケンオザケンっつってみんな楽しめるんですけど、ちゃんとその背景というか元ネタだったりルーツも聴いていいなと思って、そっから本当に好きなものを探すみたいな、バトンを繋いでくれるような」

小沢「過去のものもそこから遡って聴けるみたいなことは、特に90年代はやっぱりすごく意識しました。元ネタとかっていうけど、それは盗むみたいな全く無くて、アレの曲ってコレなんだよね、みたいな風にやって、どんどんみんなで音楽を楽しめたらいいなと思って。それは実際にそうなったんですよ。僕の元ネタだったから再発が出たり有名になっなりする曲があるっていうのはすごく楽しかったし、今も良かったなと思います。

けれど、今はそういう、そこではなくて、もっとその、自分が録音するっていうことに集中して。自分が書いた曲そのままを、そのまま、♪ジャジャッ、ジャジャッ、ジャッジャジャジャッ(流動体イントロ)とかっていう、元ネタ無いんですよ。そういう気持ちだからやってるだけで。だからつまんないって言えばつまんないんだけど、今はそういう風に作ってます。」

 

(Q.一番好きな曲は?)

荒内「「愛し愛されて生きるのさ」ですね。すごいなーと思うのが、最後の"さ"ですね、生きるのさ。"さ"。」

(「愛し愛されて生きるのさ」MV流れる)

荒内「これが、例えば、「愛し愛されて生きるのだ」とか「愛し愛されて生きるのです」とかだったら、めちゃくちゃ重いですよね。」

(小沢:笑)

高城「宗教くさくなる」

荒内「宗教くさくなる。あの、真理をくったあとに、ちょっと"てへぺろ"ですよね。」

高城「サーっと(?)軽くしてるから、そうやって」

(小沢「てへぺろって言うんだ…笑」)

荒内「ちょっと刻むっていうか、そのバランス感覚ですよね。素晴らしいなって思います。小沢さんにしか言えないことだなって。」

 

橋本「僕は、「ホテルと嵐」っていう、聴いたことのない音楽だったから、当時その、タワーレコードに行って、ジャズコーナーに行って…普段行かない、その店員さんに、「ちょっとこれ聴いてください」って言って、「ホテルと嵐」を流して聴いてもらって、これみたいな音楽ありますかねって聞きに行ったんです」

(小沢「ああー…」(感嘆))

高城「笑。いい…いい!」

橋本「それぐらいなんか、○○(聞き取れず?)する音楽を知らなかったから。」

 

高城「「1つの魔法」がとても好きですね、はい。自分たち、ceroでもカバーしてるんですけど、その「Eclectic」っていうアルバムがすごい好きで。即、けっこう、影響を一番受けたなっていうのがそこで。まあ、10年ほど前に、あの、出てたモンだけど、今まさに自分たちが向かおうとしているところにある、ほとんど唯一と言っていいような、日本語のアルバムで。これはなんかちょっと今カバーしておきたいなと思ったんですよね。」

(小沢:真剣な眼差し)

(cero「1つの魔法」カバーが流れる)

小沢「こないだライブにいらした時も、ほんとにその、拍子がこうなってるとかっていうのを、すごく、それこそ数学的にみんな、はじめて聴いた曲なんだけど、数えてて聴いていて、だから作曲の話を3人とするのは本当に楽しいです。」

 

(字幕:小沢健二に聞きたいこと)

高城「「Eclectic」とか「毎日の環境学」だったりっていう作品が、今の小沢さんの作品だったり活動だったりに活きている点って、どこにありますか?」

小沢「もちろん「Eclectic」と「毎日の環境学」が無かったら、「流動体について」は絶対に無いので。そうですね、もうほんとに細かい、コーラスの重ね方とか、低域の使い方とか、もうほんとにいっぱい…たくさんあります。」

 

橋本「なんでまたポップスをやり始めたのかなっていうのがすごい気になってて。」

小沢「この、ceroの3人みたいな人がいるので…もうほんとに、それが全てです。なので、こうやってポップスを作ろうかなって思うし。」

 

荒内「小沢さんが今までした、一番悪いことを(教えてください)。テレビで言える範囲で(笑)」

小沢「ぉおお〜(困惑)、…言える範囲で、ですよね。あんまり悪いこと、してないですけど、でも振り返るとやっぱり、それこそ、ここに泊ま…逃げ込んでた時なんていうのは、ほんとに無茶苦茶…無茶苦茶な、今思うとほんとに無茶苦茶もいいとこで、今の2017年の世の中だったらありえないぐらい無茶苦茶な、あの、なんていうのかな、行動をしていたので。でもそれをやんなきゃいけないっていう……、悪いことをやんなきゃなんないっていう時もあるわけで。それを含めて、どういう風に生きていくかだから…うん。それはほんとにでもその時にそれを許してくださった方にほんとに、こんな偉そうに座ってられない(笑)。(居ずまいを正しながら)

ほんとにありがとうございますってい感じです。」

 

fans of Kenji Ozawa:スチャダラパー Boseさん

Bose「ほんとにそういう雑誌の企画で、初めて会ったんですよ。フリッパーズスチャダラパー会わせてみようって言って。それこそ、悪口ばっかり言って。お互いなんかいろんな奴の。」

(小沢:バツが悪そう)

Bose「遊ぶようになったのは、小沢くんが特にサンプリングに興味を持ったりして、ヒップホップの、そういうのどうやって作ってんの?とか言って、ANIとSHINCOの実家に遊びに来たりして、そっからよく遊ぶようになりました。」

小沢「「ラブリー」にせよ、「愛し愛されて生きるのさ」もそうだろうし、その、ヒップホップみたいなビートに乗ってみたいなことが、でも普通に生演奏に聞こえるような音像。それが今の「流動体について」もそうですけど、それはすごく得意にしているというか…音像だと思うんですけど。それはほんとに初めて僕がSHINCOくんとANIくんの部屋に行って、SHINCOが教えてくれたんですよね。

今振り返ると、僕より年配のミュージシャンってなんかけっこう隠してたんですよね。で、それもそれでわかるんだけど、なんかケチくさいなと思って、僕は隠さないようにして教えちゃうんですけど、SHINCOくんがまさにそれで。全然、「こうやってこうやって」とかって作業して見せてくれて。」

(「今夜はブギーバック」MV流れる)

 

Bose「そうっすね、その辺の時マンション同じとこで、小沢くんはとりあえず1人で作業してるから、煮詰まると僕ら3人のとこ来て、「何やってんの〜?腹減らない?」みたいな(笑)」

(小沢:笑)

Bose「よく、だからねぇ、そこに来て歌詞考えたりしてましたよ。3人でこっちでやってる時に、ワイワイ、1人でそっちでみたいな(笑)。そうやって歌詞考えてることよくありましたよ。」

小沢「先にスチャダラが、こういうラップをするからっていうラップの歌詞がまず来てて、それで、無茶に振るんですよ。♪こんな曲だった、ってその先にバーンって来てねみたいな(笑)。

それでその♪こんな曲だった、の後に来るメロディを作っていて、♪包むよなハー(モニー)、ってこの"ハー"の音なんですけど、この一音が出た時に、周りが全部ゆっくりになって。この"ハー"ってやった時の"ハー"がものすごく長い時間で。その時にパーっていろんなことがわかって、あ、出来た、この気持ちだ、って。今でも触れたその感触がそこにあるぐらいですね。そのぐらいあの音は大きくて、♪包むよなハーモニー、なんて一音って大事だろうって思います。」

 

Bose「「さよならなんて云えないよ」っていう曲は、あれって僕あの一緒に遊んでた時のあの風景だっていうのとかが出てくるような部分があったりするんだけど、」

(「さよならなんて云えないよ」MV流れる)

Bose「"本当はわかってる 2度と戻らない美しい日にいると そして静かに心は離れてゆくと"っていうとこが、その瞬間にフッと引いても見てるし、だけどなんか別に悲観的な目線ではなくて、だからこそ今が輝いてるっていうのをちゃんと切り取れてるっていうのが、すごくグサリと心に残ってますね。

この曲に関してはタモリさんがすごく好きでね。タモリさんがこれを好きだっていうのもすごいなって思ったし、」

小沢「Boseくんが言っているのはここの場面のあの時のこのことだっていうのは、全部わかります。「さよならなんて云えないよ」っていう曲にある、ある意味前向きなポジティブな感じっていうのは、やっぱりその裏に冷たくて、乱暴で、怖いことっていうのを抱えてないと出ないので、でもその裏に怖くて乱暴で冷たいことがあるっていうのを、タモリさんとかBoseくんっていうのはやっぱりきちんと感じ取ってくれるんですよね。」

 

(Q.一番好きな曲は?)

Bose「「ある光」っていうのは、これはそれこそもう、まあね、プライベートなことはあれだけど、僕らも側で見ててその頃ってわりと…あの、大丈夫かなっていうかどうなっちゃうかなっていう感じもあったんだけど、まさにどうやって向かっていくかみたいのをほんと赤裸々に曲にして、本人はいなくなってしまうっていう、これがねぇ、ドラマ的にもすごいし、自分らは側で友達としても見てたから、なんか泣い…泣いてしまうような」

(小沢:涙をこらえる?真剣な表情)

(字幕:1998年 活動休止 渡米)

(「ある光」MV流れる)

Bose「誠心誠意、あの、ボロボロになるまで表現を追求してしまうタイプの人なので、その賢い頭をフル回転している状態がずーっと続いているような、本当に続けてしまうんで、このままだったらちょっとぶっ壊れんなみたいな、側で見てても思うようなね。だからこれがこういう風に形として曲になってなかったら危ないよね、みたいな。とか、これを無理してこの後もまだ続けるようなことがあったら危険だったよね、とかっていう風に思いますよね。友達として、ファンとして。」

小沢「(感に堪えた表情でため息、軽く舌を出す)。やっぱりそんなに無理をする状況に行かないようにしたみたいなことがあるんですけど。で、今僕がその後過ごしてきた僕の生き方っていうのは、それが全てで、それが無かったっていうことはありえないし、もし無かったとしたら今頃本当に不安で、どんなになってるんだろうなと思いますね。そう思うと怖いですけど。」

(字幕:2010年 13年ぶりのツアー「ひふみよ」開催)

小沢「えーっと、「ひふみよ」の初日に、一番頭「流れ星ビバップ」なんですけど、で、その時は本当にゆっくり、まるで歌詞を一語一語読んでいるように一番が進んで行って、実際には1分ぐらいだと思うんですけど、なんか10分ぐらい歌詞を読んでたような感じで、すごくゆっくり歌い始めたのを覚えています。」

(スタッフの方より、ひふみよの時はBoseさんも涙を流したという話を振られ)

Bose「(笑)まあ、あれはあれだね、お客さんに泣かされた感じはした。小沢くんという中心みたいなものを失って、でもそれぞれがやっぱり自分たちで立って頑張んなきゃいけないっていうつらい別れや何かがあったりして、ここに、なんかみんなで辿り着いたっていう空間だったと思ったから、本人もそれをいただいちゃって泣いてたと思うんだけども。」

(小沢:すでに泣きそう)

小沢「僕自身もあれをやって、なんていうのかな、すごくいっぱいもらったものがあって。すごくいいツアーだったと思います。」

(字幕:小沢健二に聞きたいこと)

Bose「その、やっぱりたまに帰ってくると、日本ってほんとに、すごいいいとこがたくさんあって、「肉まんヤバイよ!」とか、「あんなの、コンビニでいつでも肉まんが買えるなんてめっちゃクール」とかってよく言うんだけども、でもやっぱり、ちょっと長く日本に滞在すると、やっぱここしんどいわ、っていうかこれ嫌なんだよな、良くないなっていうことは、何かありますか?」

小沢「うーんと、その、日本にもともとある「出る杭は打たれる」とか「人の足を引っ張る」とか、そうやって平等になろうとする社会っていうのは、いいところもあると思うんですよ。でも、やっぱりそれだけじゃいけなくて、もうちょっと違う人をそのままほっといてあげるっていうか、ちょっと「…ン?じゃあどうなるかな、見てみよう」ってほっといてあげる寛容さみたいなもの、両方無いとダメだろうなと思います。」

 

(字幕:「流動体について」を聴いて)

三谷「やっぱり長く仕事をしてると、僕もそうなんですけども、今までの自分と違うものを表現したいみたいな気持ちになるじゃないですか。ただ、ファンの方々っていうか受け手の人たちは「あの頃の作品が良かった」とか、その折り合いを付けていくのがすごく難しい。その答えがここにあるんだなと。」

二階堂「こんなに生命力あふれる今の小沢さんっていうものを打ち付ける方ってすごいなあと思って。」

高城「歌詞がすごく僕たちが作っているものに近いというか、プライベートなお手紙のような感じで聴きまして、なんだか不思議な気分ですね。」

(小沢「ふふっ」←嬉しそう)

Bose「「ある光」の続きじゃん! 「ある光」の続き、聴かしてくれんの?みたいな。で、もう「間違い」ってはっきり言ってんだ、みたいなのはけっこうショックだったりね。「間違いだった」ってはっきり言ってんだから。」

小沢「♪間違いに気がつくことがなかったのなら〜、っていって、これが世界なんだよ、って言っちゃうっていうのは、すごく答えとして正しかったし、ある意味なんかヤケクソ的な部分がたぶんあって、僕はあれ出た時やったな、と思いましたね。」

(「流動体について」、魔法的バンドで生演奏)

 

(Q."小沢健二"で好きな曲は?)(本人への質問)

小沢「好きな曲か…なんだろ、「天使たちのシーン」っていう曲は、僕いまだにすごい好きで。ライブで演っても、最近はギターだけでこうやって演ってるんだけど、何回歌っても、あーやっぱここいいなっていうところがありますね。でもすごい昔書いた曲だから、まだそれなのかよって思うかもしれないけど。うーん、なんかねえ、好きですね。」

(Q."小沢健二"のこれから)

小沢「せっかくなので、何かしようと思います。でも、きちんと生活しながら、やろうと思います。なんせその26歳とか27歳でこのとんでもない高級ホテルにいて、ずっといて。そこからテレビ局にいって、なんか歌を歌って、またここに帰ってきてっていう。すごいもしかしたら華やかなことかもしんないんだけども、でもやっぱ無茶苦茶なことなので。それは、その時とても面白いと思ってやっているんだけども、やはりすごい危険なことで。でも今は何かやろうっていうときは、きちんとした生活をしてきちんとご飯を作りながら、やんなくちゃいけないなと思います。…ありがとうございます。」

収録終わり、

小沢「ものすごいエモいやつになっちゃいましたね。こんなはずじゃなかったのに(笑)。いやー、もうどうすんですか、このヘビーヒット。」

 

2月24日「NEWS ZERO」小沢健二出演コーナー文字起こし

NEWS ZERO

「ZERO CULTURE」のコーナーに小沢健二さん出演。(キャスターの村尾信尚さんと対談)

以下、出演部分の文字起こしです。


村尾「世界の何を見て、何を感じたのか、テレビで初めて語ってくれました。」


会場へ向かう前の小沢ワンショット

(テロップ:テレビでの対談はいつ以来ですか)

小沢「1998年に小泉今日子さんとワインの対談をしたのが最後で、そのあとにテレビに一本出て、そのあとずっとテレビに出ない時間が続きました。よろしくお願いします」

(階段を上がり村尾さんが待つ会場へ)

村尾「初めまして、村尾です」

小沢「初めまして、よろしくお願いします」

村尾「今日は楽しみにしてました」

小沢「楽しみです。よろしくお願いします」

(紹介VTR:愛し愛されて生きるのさ、ラブリー、ぼくらが旅に出る理由(1996年、FANの映像)、カローラIIに乗って)

村尾「小沢さんは20代から日本を離れるわけですよね。これはどういう心境で海外へ行こうと?」

小沢「何でか、アメリカのブルースとかアメリカの文学とかが大好きで、どうしても、住むチャンスがあるんだったら住みたいっていうのは、単純に、子どもの頃からありました。

それで、ある時期、もう本当にたくさん録音(レコーディング)して、たくさんっていうのは数がたくさんっていうことではないんですけども、ものすごく音楽にいろんなことを詰め込んで、それをやった反動みたいなのがやっぱりあって、やっぱり、ほんと、なんだろ… ボロボロになっちゃうというかそういうのはあって、どうにかしなきゃというのがあって、ただある意味自分は投資をされている身というか、スターになるっていうことで投資をされている身なわけで、それを突然、しないっていうのは…続けないっていうのはけっこう難しいことなんですけど、それでもやっぱり(アメリカに行って)なぜ自分がこういう音楽や文学が好きかというのをすごく知ることができたのは、なんかすごく落ち着く気持ちを作ってくれています」

村尾「実は大統領の投開票日に私もニューヨークにいたんです」

小沢「あっ、そうなんですね」

村尾「トランプ大統領を生み出す風土というのは感じていましたか?」

小沢「もちろん。あのー、トランプ大統領っていうかたちで、明らかなビジュアルでボンッと出たことですけれど、新しく起こっていることではなくて、民主党を選んでも共和党を選んでも、コーラとペプシを選んでいるような状態になってしまうっていうのは、構造的にずっとあったことだと思います。

マイケル・ムーア(監督)が面白いことを言っていたんですけど、その、無力感があまりにも多い中で、その(投票所の)カーテンが閉まった瞬間に、外ではどんな綺麗事を言っいても、「くそくらえ!」っていうやつが絶対いるって、ずっと、選挙の前からよく言ってて、その気持ちっていうのはすごくわかります」

(VTR:都内のレコードショップの映像〜流動体の歌詞「もしも間違いに気がつくことがなかったのなら?」を引用)

ナレーター「まるで、過去の自分に問いかけるような表現となっている」

小沢「村尾さんは、間違いになんか気がついて、あっ、これは間違いだったと思って直したことって何か…(ありますか)?」

村尾「間違いに気がつくことは何回もありますね」

小沢「ね。間違いに気がつくって、大事ですよね」

村尾「大事だと思いますね」

小沢「間違いに気がつくっていうので言うと、アメリカに住んでいると、その、日本人っていうのは、英語の文脈の中で謝りすぎるっていうのがあって。いつもこう"I'm sorry."とか言ってるとかっていうのがあって。今のアメリカの後を追っているグローバル社会っていうのは、なんかこう、謝っちゃダメだ、謝ることは自分の非を認めて責任が発生するから謝らないようにしなさい、みたいなのがあって。僕は日本に来てみんながすごく謝ってお辞儀をしているっていうのはすごくいいことだと思っていて。自分はそんな大した存在じゃないっていうのを思っている(持っている?)のは、すごく大事なことだと思うんですよね」

村尾「アメリカにいると、日本の芯というか、それが見えてくるということですよね?」

小沢「そうですね。日本が一番見えてくるというか、それがすごく細かくくっきりと見えてきて、今の日本の教育を受けていると、“外国”っていったときに、あのー、本棚にある本を見ても、必ずヨーロッパとアメリカの本がズラーッと並んでいるみたいなのがあるけど、他に180何カ国とかあるわけで。で、僕と妻はヨーロッパとアメリカじゃない国でトータルで3年ぐらい旅行していて、で、その中から、欧米社会というのはかなり特殊なものだなというふうに思うようになりました」

(VTR:旅の写真〜執筆活動紹介〜デモの話)

村尾「印象に残っている地域や人々、思い出に残っている地はありますか?」

小沢「えーと、ペルーとかボリビアとかそのアンデス山脈のほうでは、そのー、街にいても、都市にいても、すごく昔からの民族衣装を着て、暮らしをする人がたくさん街の中にもいるんですけれど、貧しい格好でいるなと思うんですけど、そうではないんです。伝統衣装を着てるっていうのは、すごく、高いお金がかかることなんです。時間もかかるし、手間もかかるし、わー、あっちであのTシャツとジーパンにしちゃえば10ドルで済むんだけどっていうふうにならないで、本当にすごく一生懸命稼いで着なきゃならない伝統衣装を着ているっていうのは、やっぱり素晴らしいことなんです。それを着ることの誇りと一緒に生きていくみたいな…。

なんでも欧米の基準に揃えて考えることはしなくていいと思うんです。僕はこの間新聞に「ビバ、ガラパゴス!」っていう文章を書いたんですけれど、ガラパゴス(化)って、なんて希少で、貴重で、稀で、不思議で、なんて素晴らしいものが残っているんだろうと思って。それこそすごくきちんと謝るとか、いいところがたくさん残っているなあと思って。日本がこんなこともできるよ、僕たちはこういう考え方を持っているよ、私たちのこういう考え方ってすごくいいよ、っていうのは、たくさん提示できるものがあると、すごく思います」

(対談VTR終了〜スタジオで)

村尾「あのー、VTRを見ても分かるように、小沢さん、私の問いかけに一つ一つ誠実に答えてくれるんですよね。小沢さんは、社会や人間を見るときの視点の位置や角度がとてもユニークな人だと思うんですね。その視点から眺める風景を、時には音楽という形で、また時にはエッセイという形で表現していると思うんですね。1時間程度お話を聞いたんですけど、話題は尽きませんでした。小沢さん、またお話を聞きたいと思う人です」


3月1日「スッキリ!!」小沢健二出演コーナー文字起こし

3月1日(水)、朝のワイドショー・情報番組「スッキリ!!」(日本テレビ系列)内のコーナー「HARUNAまとめ」に小沢健二さんが出演。

MC:加藤浩次近藤春菜ハリセンボン
サブMC:森圭介岩本乃蒼日本テレビアナウンサー)

以下、小沢健二さん出演部分の文字起こしです。


春菜「ということで、本日のスペシャルゲスト、小沢健二さんです!どうぞー。おはようございます」

小沢健二登場(BGM:ラブリー)

加藤「どうですか、朝は強いほうですか」

小沢「えーと、僕まだ時差ぼけが治っていないので…」

加藤「あー、向こうから帰ってきたばかりで」

春菜「ニューヨークから」

小沢「はい、今ちょうど調子がいいです」

加藤「じゃあ、今整ってる状態で」

春菜「夜の感じなんですね。あー、じゃあ良かった。お二人は初対面ですか?」(そうです)

加藤・小沢「あ、どうも初めまして」

春菜「世代も近いということで」

加藤「小沢さんのほうが一個上ですけどね。いやいや、もうもう…世代が一緒でもそんなそんな…(恐縮)」

春菜「19年日本での活動ではなかったということですが、「スッキリ!!」は…」

小沢「存じあげなくて(恐縮)。この汐留のビルも本当に初めてで。麹町のあの…」

(以下、麹町スタジオの話(駐車場が暗いなど))

春菜「本日は今から生歌を披露していただくということですが、朝生で歌うっていうのは初めてでいらっしゃるんですか?」

小沢「はい、そうですね。楽しみです。大丈夫です、今、時差ぼけの体調なので」

加藤「今全然テンション上がってる状態ですもんね。良かった~」

春菜「まずですね、歌っていただく前に一緒に小沢さんのVTRを見ていきたいと思います」

(過去映像 天気読み~ブギーバック~ラブリー~ぼく旅~ウキウキ~カローラ
カバーしたアーティスト紹介~KREVAのコメント)

春菜「多くのアーティストに歌い継がれる小沢健二さんが、今年19年ぶりにシングル曲をリリース。(♪流動体について)
この後、生歌披露!そしてなぜ突然日本での新曲発売を決意したのか、その思いに迫ります」

(CM)

加藤「さあ、いやー、こうやって振り返るとね、髪型一切変わってないですね」

(笑)

小沢「そうですね」

加藤「何かこだわりあるんですか?」

小沢「いや、でもその間にいろいろあるんですけど、一回完全に全部色を抜いて青くしていたことがあって」

加藤「えー、それはニューヨークでですか」

小沢「僕は自分ですごくかっこいいと思ってたんですけど、でも周りは「ちょっと違う」と…。」

加藤「最終的にこれ(今の髪型)に落ちついて」

小沢「戻っ…、いろいろあってこれに落ちついて」

加藤「そうなんだ、そこは俺らは見てないから」

春菜「19年ぶりの日本でのシングルリリースということですけども、まずは、1998年、なぜ突然音楽活動の拠点をニューヨークに移されたんですか?」

小沢「えーと、ニューヨークというか…今すごくよく聞かれるんですけど、やっぱり、今のビデオ見てても、無理ですね。あれを続けるのは」

加藤「なぜですか?」

小沢「んー、やっぱり、僕は作る側の人間なので、ずっと「出る、出る、出す、出す」とかプロモーションとかはやっぱり無理だったと思うんですよね」

加藤「アウトプットが多すぎるというか」

小沢「あ、そう、そうなんです。僕は本当インプットが好きな人間なので、それで、あの、大学でもそういうインプットが好きで勉強していて、それがたまたまアウトプットのほうがやっぱりすごくわーっとウケて、それは本当すごく嬉しい、今考えるとありがたいことだけども、やっぱりアウトプットが続かないというか…」

加藤「んー、そうすると、やっぱり日本を離れてインプット、いろいろ勉強したいというのもあったわけですか」

小沢「そうですね。そこはもう変わらないです。大学でもアメリカ文化を勉強していたので、その後だから突然ヒマラヤに行って…というのは無くて」

春菜「アメリカ行かれて、どういった生活をされてたんですか?」

小沢「アメリカですか?本当、勉強はずっと続いています、今も続いていますし。人間ってやっぱり自分だけでできるものじゃなくて、周りの影響でできるじゃないですか。それでやっぱり今の日本だとアメリカからの影響がみんなすごく強いんですよ。言葉もどんどんカタカナの言葉になっていって、会社もどんどんグローバル化して。そういう中で自分が作られてるんだけど、それをやっぱり理解しようと思ったら、そういう社会の仕組みっていうかアメリカなるものの構造を知らないと不安になると思うんですね。だから僕は今すごく不安が無いです」

加藤「なぜこうなってるかっていう理由がわかるわけですもんね」

小沢「そうですね。すごく。だから本当それを知れて良かったし、そこに、もう…人なんて一回しか生きないですからね」

加藤「もう自由にやりたいことやって」

小沢「知りたいことを知って、思うこと…うん、変えなきゃと思うことがあったら変えていいんだと思います」

春菜「で、アメリカの生活の中で、ご結婚も…」

小沢「そうですね。妻が…はい。アメリカとイギリスの半分半分です」

春菜「ご結婚されて変わったことはありますか?」

小沢「えーと、そうですね、面白いです。だから去年のツアーで新しい曲を7曲やったんですけれど、僕はシングル出すのはすごく久しぶりなんですけど、ツアーの現場はすごく好きで、で、あの、新しい曲やった時も、どんどん新しい素材が、子供とか結婚によって増えてます」

加藤「お子さん、今お二人ですか?」

小沢「はい、そうです。3歳と6ヶ月の赤ん坊(背丈のジェスチャー)と2人います。とても面白いです」

加藤「ね、一番可愛い時ですよね。で、この、日本に戻ってきたっていうのは、けっこうインプットが増えて、アウトプットしようかな、みたいなことですか?」

小沢「そうです」

加藤「そういうことなんですね!じゃあ、アメリカでいろいろこうインプットしたので、日本で吐き出して、作品を作っていただけるんですね」

小沢「もう、すごくきれいにまとめていただいてありがとうございます(笑)」

加藤「なにをおっしゃいます(笑)」

春菜「さあ、そんな新曲はどんなテーマになっていますか?」

小沢「このテーマは、もしかするとすごくスローなテンポで、大人が酒場で歌うような曲なのかもしれないですけど、それをすごくアップテンポでやってます」

 

♪「流動体について」歌唱

 

加藤「ありがとうございました!バンドの方ははしゃいでる(衣装など)んですね」

春菜「そうですね、ちょっとラテンな感じで(笑)」

(キーボードの森俊之さん映る)

春菜「ありがとうございました~!素晴らしかったです。「スッキリ!!」メンバーで大ファンの方がいらっしゃいまして」

加藤「2人いるんですよ」

春菜「宮崎(哲也)さんと森さん(森圭介アナウンサー)、もう大ファンで。どうでした?生で(聴けて)」

宮崎「も~、「スッキリ!!」に出てこんなに嬉しかっ…良かった…もう本当に…。涙出てきたっすよ。もう20代の後半からずっとファンで、小沢健二の詞と曲を糧に生きてきたと言っても過言ではありません」

森アナ「私、人生で一番聴いたのが小沢さんのCDで、今日は本当に、神に会えた気持ちです」

宮崎「レジェンドですよね」

小沢「僕は本当に聴き手に恵まれていて…聴いてくださる方が素晴らしいので、それだけで(活動が?)出来てます」

加藤「今回の曲「流動体について」という曲なんですけど、これはどういったメッセージが込められてるんですか?」

小沢「んー、メッセージ。なんか全体にすごく「お話」ですよ。それでなんかシングルがヒットチャート2位!とか言われたんですけど、冷静に考えるとそんな曲じゃないです(笑)」

加藤「なぜですか?」

小沢「やっぱりすごく難しいし、ものすごく言葉が多くて、1つの…なんか短編小説みたいに書いてるやつなので。でもあの…そんな曲じゃないですって言いましたけど、そういう風に聴いてくれる方が多いっていうのは、やっぱりすごく文化程度が高いんだなと思って、すごく嬉しいです」

春菜「本当に皆さん、待ってた!っていう感じなんですけれども、今後も日本でアウトプットして…いただけますか?」

小沢「うん、インプットがたくさんあるので、なんかできると思います」

春菜「うわー、楽しみです!じゃあ今日、あの、せっかくですから、ファンの皆さんにメッセージいただいてもいいですか?」

小沢「えー…ファンの皆さんですか。今言ったんですけれど、本当に今会うと、中学や高校の時に僕を聴いてた人の質の高さがもうすごくて、恐縮するばかりです」

加藤「これ、もう、こんなギャラリー多いの、レディーガガ以来かな(笑)」

春菜「でもちょっと…泣いてる方もね」

加藤「泣いてる女子がいるのよ、ハンカチ顔に当てて」

春菜「見たことない方も…」

加藤「え、「スッキリ!!」のスタッフの方ですか?」

(違います)

春菜「違うんかーい(笑)」

加藤「では、第二期小沢健二さんになりますね、待ってる人も多かった…

(小沢:第二期のくだりにはやや首を傾げる様子)

…と思いますけど、どうなんでしょう、それは」

小沢「いや、もう、あの、すごく気持ちいいです。今回来て、いろんなところに出て。新しい日本をすごく吸収してます」

春菜「またぜひお待ちしてます」

小沢「ありがとうございました」